| ユーベルブラット 4 (4) 販売元 : Amazon.co.jp 本 価格 : ¥ | |
裏切り者の汚名を被せられ
仲間の手によって惨殺されたアシェリート。
異形の妖精の姿を借り
名をケインツェルと変えて彼は復讐を誓う。
世界を救った七人の英雄と謳われる
かつて友であった者たちを殺すために…。
忌まわしい儀式を行い
あまたの亜人の少女達を犠牲にしながら
力を求め続けたシュテムヴェレヒ英雄方伯。
今巻はそのシュテムヴェレヒ編のクライマックスです。
下衆野郎を地で行く男シュテムヴェレヒ。
盗賊出身というコンプレックスを覆すため
そして過剰な権力欲と自己顕示欲の赴くままに
さらなる力を求めたと思われますが
それでも彼が勇者であったことに異論はありません。
例えそれがひと時のものだったとしても…。
ぶっちゃけかなり好きです。
さえない石工がケチな盗賊を経て英雄となる。
志は低く軽口を叩きながら
それでも闇の異邦と呼ばれる敵と戦うのを止めない。
とーっても美味しいキャラなんだけどなぁ。
最後にビビッて仲間を虐殺なんてことしなければw
地位を得て堕落したというよりは
元々クズだったのが一時的に確変していた。
…なんて評価が相応しいような気がしますけどね。
それでも僅か10名ちょっとの軍勢で
闇の異邦とやらを倒そうとした志だけは立派です。
きっと周囲の勢いに流されたんだろうなぁ…と思いますが。
そんなに悪い奴じゃないんだけど
逆境に弱くビビリ癖あり基本ヘタレな盗賊。
最高じゃありません? (ぉ
さてさてお次はゲランペン。
身体つきはゴツくて顔も厳しいけど
心が乙女というか純粋なオカマ。
汚れ仕事の真の目的を知らされずに
ただただ正義だと信じて頑張ってきただけに
その最期は涙を誘うものでした。
というか…使い捨てにするには勿体無いキャラ。
生き延びた後で死に場所を間違えるともっと悲惨ですけど。
ヤングガンガンにて好評連載中なユーベルブラッド。
原作なしのオリジナルとしては
かなり秀逸なファンタジーだと思います。
絵も綺麗ですしね。
まだまだ序盤だと思いますけど
息切れせずに頑張って欲しいですねー。
作者の塩野干支さんは執筆スピードが早いのか
それとも今までに相当量書き溜めていたのか判りませんが
色々なジャンルに挑戦してらっしゃって
最近、特に贔屓にしていたりします。
凄くオリジナリティがあるわけじゃないんですけどね。
どこかで見たような設定を上手に使うというか
お約束で塗り固められた展開を行く心地よさと言えばいいのかな?
作品のツボというかオタク心をくすぐるのが
とても巧みな方だと思います。
最初は短編のエクストラ・イグジステンスで
書こうと思ったけどイメージ画像がなかったので断念。
わりと良くありがちな近未来SF作品ですが
ほどよく纏められていて読後感はかなり良いです。
雰囲気だけの作品って身も蓋もない言い方もできますけどね。
下手な長編なんかより
これぐらいの短編のほうが映像化し易いんじゃないかなぁ。
…などと思ったり思わなかったり。
定期的に良質な短編をまた書いて欲しいものです。

