2009年07月31日

ホワイト・ファング -狼よ、月影に瞑れ-



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ホワイト・ファング -狼よ、月影に瞑れ-
販売元 : Amazon.co.jp 本
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[タイトル] ホワイト・ファング -狼よ、月影に瞑れ-
[著者] 麻生 俊平
[種類] 単行本
[発売日] 2008-04
[出版社] 徳間書店

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ヒダカ電子グループの影響下にある下野辺市で、夜中に起こった連続通り魔殺人事件。死因のほとんどが外傷性のショック死であり、傷はイヌ科の大型肉食獣の歯によるものと鑑定されたことから、大規模な野犬狩りが行なわれた。しかし、該当する動物は発見できず終いだった──。ある夜、下野辺市に建つ瑞穂学園高校に通う春日仁美は、不良警官に絡まれているところを、不思議な力を持つ少女冬月瞳に救われた。翌日、偶然にも瑞穂学園に転入してきた瞳は、ビタカ電子グループの御曹司・火鷹剛毅を塾長と仰ぐ精神修養団体「青狼塾」といきなり対決することになり……。
本書カバー裏より

古き良きジュヴナイルの香りを残す作品というか
お手軽・簡単で読みやすいライトノベルと
ハードでバイオレンスな伝奇作品の中間あたりに位置する
とてもオーソドックスな作品だと思います。

麻生俊平さんはザンヤルマの剣士以降
作品としての説教臭さと娯楽性の両立に
とても苦しんできたというか
明らかに迷走していたように私は感じましたが
文章はしっかりしていて読みやすく
個人的にはとても気になる作家さんなのでした。

しかもなんと…今回は主人公に共感できるのです!
私は麻生俊平さんの作品を
かれこれ20冊以上は集めてますが
こんなことは滅多になかったりします。

今まで定評のあった委員長キャラを
主役にしただけ…なーんて
酷な言い方をすることも出来ますけどね、

人狼を扱った作品としてそれぞれ
ライトノベルでは志村一矢さんの「月と貴女に花束を」
バイオレンスよりでは平井和正さんの
「ウルフガイ」シリーズが思い浮かびますが
どちらも読者へのサービス精神が旺盛な作品だったと思います。

ベタな展開と気恥ずかしい台詞で
読者に砂糖をだだ吐かせるような作品と
ウルフガイを並べるのは
どうかと思わなくもないですけど。

それらに比べると今回の作品は
良くも悪くも麻生作品だなぁ…と思わざるを得ません。
私はとても好きですし
作品の質としても向上してると思うんですけどね。

つか、今までが不自然だったというか
ライトノベルらしく少年を主人公にしていた分だけ
不自然さが残るというか世界観との齟齬が激しく
その行動にも納得いかない部分が多かったというかねー。

別に主人公が少年から少女になっただけで
問題が解決するはずもありませんが
人間として煮え切らない中途半端な部分と
そこだけは譲れない芯の強さが魅力的で
今までの主人公に感じた不快感が湧かなかったのです。

どうしても少年を主人公にすると
ライトノベルというフィールドの中では
やはり目に見える形での成長に囚われるというか
力による破壊の誇示という
判りやすい描写を求められるんでしょうか?

いずれにしても続きが楽しみな作品です。
posted by のあなな at 01:48| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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