2007年04月27日

潜在自然植生について。

潜在自然植生(せんざいしぜんしょくせい。potential natural vegetation)は、植物生態学上の概念で、一切の人間の干渉を停止したと仮定したとき、現状の立地気候が支持し得る植生のこと。
1956年、ドイツの植物学者ラインホルト・チュクセン(Reinhold Tuexen) によって提唱された。
現在、我々が接する植生(現存植生)のほとんどは伐採・植林・放牧・汚染などによる人間の干渉を受けて形成されている。これを代償植生という。代償植生は、人間の接触が始まる前の植生(原植生)と人間との接触によって形成される植生(人為植生)が混在している。潜在自然植生は現在残されている原植生の痕跡から、その立地本来の植生の復元を試みる概念である。
1970年代に自然保護の運動が世界的に高まる中、この概念を実際の植生回復へ応用する試みがチュクセンの弟子である宮脇昭によって始められ、現在まで多くの成果を生んでいる。
wiki より引用のこと。

某TV番組でこの話題が取り上げられていまして
ちょっと興味が沸いたのでしらべてみました。
環境問題やテラフォーミングでの応用が効きそうな分野なので
なかなかに心惹かれるものがあったりして。

その番組では宮脇昭さんのことが取り上げられていまして
日本における潜在自然植生の研究に関しては
各地の神社やお寺における鎮守の森が非常に役に立った
…と仰っておられました。
森林開発の手が比較的入りにくく
太古の森の情景を忠実に伝えているものが多いとか。

日本人の森林に対する想いというか
どこか原始的なアニミズムに通じる八百万の神様の概念が
自然に対する畏敬の念を育てていたようだ…などと
その番組では説明されていました。

この潜在自然植生の研究によって
今まで単一の植物の分布図で森を判断しがちだったものを
高木層・亜高木層・低木層・草本層・コケ層…のように
森を構成する各樹木の組み合わせで
考えることになった…と説明されていました。

さらに宮脇昭さんに関する wiki では次のように記述されています。
「日本には土地本来の森は0.06%しか残っていない。土地本来の背景になる緑は大抵、椎、椨、樫の木々が茂っているはずだが、全部人間が手を入れて人工的で単一な森にしてしまった。これが台風や地震、洪水などの際の自然災害の揺り戻し(2次災害)が起こる諸悪の根源である」と言う。
さらに、今の里山の椚などが中心の雑木林は人間が人工的に作ったもので、本来の植生はシラカシなどの常緑樹、海岸部は照葉樹林が本来の姿である。現在の雑木林では20年に一回の伐採と3年に一回の下草刈りが前提で、それをやらないと維持できない偽者の森である。松にしても、元々条件の悪い山頂部などに限定して生えていただけのものを人間が広げてしまったのだからマツクイムシの大発生は自然の摂理である。自然災害は上記の原因で起こるのだから元に戻すのが一番であり、そのためには200年間は森に人間が変な手を加えないこと。 200年で元に戻ると主張している。しかしながら、この主張に対しては、本来の植生を重視するあまり、人間との関わりの中で成立し、独特の生態系を有する二次林の自然史的・文化的意義を不当に貶めるものとの批判もみられる。
wiki より引用のこと。

私はわりと宮脇昭さんの意見に賛成だったり。
日本の林業は儲からなくなって
後継者問題に苦しむようになってから
いろいろと論じられるようになりましたけど
成長が早いから…という理由で
杉や檜などばかり植林していたのは
やっぱり間違いだったと思います。

照葉樹林の再生が河口における
魚の再生にまで繋がることもありますし
マングローブの再生が
その地域の漁業を再生させた例も有名ですよね。

■潜在自然植生の図

本来、森林は土壌や気候条件によって
その構成が異なるのは当然のことだと思いますし
森は杉林、桜なら染井吉野…みたいに
極端な構成にしちゃうのはどうかと思います。
一斉に咲きほこる桜もまた綺麗なんですけどねー。

人手や予算も足りない中で
無理に杉林を切り倒せ! …と主張するつもりはありませんが
照葉樹を中心にした混在林って素敵ですよね。
徐々に段階を踏みながらでも
その土地に適した森林が蘇ることを期待したいです。

べ、別に花粉症で苦しんでるからじゃないですよ?

いずれにしても水質汚染や大気汚染が懸念される
これからの時代において森林の再生は
とても重大なテーマを持っていると思います。
森林の持つ保水力は並々ならぬものがありますし
日本で水が豊かなのは森林が豊かであったからに他なりません。

高温多湿で木々の生長に適しているという面もありますが
木々がしっかりと根を張り巡らしていないと
降雨量の多さがそのまま土壌の流出に繋がっちゃうんですよね。
東南アジアの国々の中には
森林を伐採してしまったがために
深刻な二次災害に見舞われている国もありますし。

水質改善や環境保護の観点から
芦原の有用性が再確認されて久しいですが
バイオ技術を駆使して
有害な物質を分解除去できるような植物を育成し
環境が回復した後にその土地に適した
植物の植生ができるようになると良いですよねー。

というか…中国での環境破壊が話題になるなか
日本の大学や企業における
森林再生プログラムや技術はなかなかのものがあるんですよね。
植林された側から引っこ抜かれちゃう例もあるそうですがw

これを植物だけにとどまらず
動物や昆虫の外来種に対する諸問題と
組み合わせると面白そうですが
…バイオハザードを起こして
とんでもないキメラが生まれそうな悪寒もしたり?
遺伝子改造された生物ってSFの定番ですよね。

戯れ言ですまそ。
posted by のあなな at 23:37| ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | さいえんす | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
貴法人には直接関係ないと思われるでしょうが、改訂版:高速鉄道開業沿線地域と大都市の連携を送信させていただきたく思います。
つきましては2メガ以上の送信先メールアドレスをお教えください。
Posted by 野沢俊哉 at 2013年08月19日 17:08
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