2006年11月21日

私は私。

『私は私。
 それ以上でもそれ以下でもないわ』

そう言って姉貴は銃口を戻し敵に向けてトリガーを絞る。
不快な断末魔と飛び散る肉片。
不気味に蠢いているそれを目の前にして
戸惑う俺に姉貴の真意は判らなかった。

『これから先、どうすんだよ?』
『さぁ? でも…何とかなるんじゃない?
 アイツ…あれでもどこかの王子様だって言うじゃない』

そう言って姉貴は隣でいちいち悲鳴を上げている男を見た。
冗談じゃない。
百歩譲って姉貴に彼氏が出来たとしても
それが金髪碧眼の美男子だってのは
俺の未来予想図には書いてない。
ましてやそれが…亡命中の異星人なんてのは俺の理解を超えていた。

昔から姉貴はそうだ。
俺の気持ちなんぞおかまいなしに問題を起こし
周りの人間を否応なしに巻き込み
それでいて誰からも好かれる稀有な才能を持っていた。

『あー…もうッ!』

見てられない。
その一言に尽きる。
俺はその軟弱そうな男から光線銃を奪い取り
画面を埋め尽くすかのように襲い来る敵に向かって乱射した。
邪魔だ。
雑魚がいちいち喚くな!

小刻みに震える銃の反動を抑えつけながら
理不尽な怒りそのままに悪態をつく俺に向かって

『別に手伝って…なんて頼んだつもりはないのに』

そう抜かしやがる姉貴は本当にどうしようもないと思った。
そしてそんな姉貴に逆らえない俺もまた
心底救いがたい大馬鹿者だと言うことがハッキリしていた。

時刻は夜の10時を少しまわったところ。
繁華街にあるゲームセンターも
会社帰りのサラリーマンや
出勤前のお姉さんやらで一層、毒々しさを増していた。

*******************************

はい。
唐突に始まりました駄文の嵐。
テーマは『好きな言葉ではじめてみよう』です。

『私は私。
 それ以上でもそれ以下でもないわ』

この言葉が大好きだったりします。
一般論でくくられるような同情を拒絶しつつ
偏見や思い込みじゃなく私自身をしっかりと見て! 
…などと聞こえてしまうのは
多分、私が病気なせいなんでしょうね。
posted by のあなな at 04:34| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | よろずくくり唄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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