| マリア様がみてる―涼風さつさつ 販売元 : Amazon.co.jp 本 価格 : ¥ | |
二学期、恒例の学園祭シーズンが近づいてリリアン女学園では、男子校の花寺学院との生徒会代表の顔合わせが行われる……。次々と自己紹介をする学ラン軍団の面々と、紅薔薇さまの小笠原祥子さま、黄薔薇さまの支倉令さまはじめ山百合会のお嬢さまたち。妹のつぼみたちも忙しくなるが、そんなとき祐巳と一年生の可南子に姉妹の噂が!? 新聞部の取材に可南子は……!? 人気シリーズ第14巻!!本書カバー裏より
■はじめの一歩
男子校である花寺学院の個性的な面々と
リリアン女学院のお嬢さま達が
花寺学院の学園祭の打ち合わせでの顔合わせ。
学校が違えば生徒会などのシステムが
それぞれ異なるのは当然ですけど
新キャラが次々出てきて覚えるのに一苦労。
どうせ使い捨てのキャラだしなーと
思わず本音が出たりでなかったり。
生徒会長が意外な人物でちょっと驚きです。
■それが問題だ
背の高いストーカー少女こと
細川可南子さんの登場でございます。
少し思いこみが激しそうだけど
最近、ちょっとだけ祐巳ちゃんの側にいて
すごーく慕ってくれるんだけど
その好意がちょっとだけ重たかったりして?
ただの取り巻きと割り切っちゃうのも有りだけど
未だに妹が決まらなず不甲斐なく思う
紅薔薇のつぼみとしては
うじうじ考えたり考えなかったりするわけで…。
花寺の学園祭のこともあるし
なかなかに気が重い日々が続くのでありました。
■お蔵入り『パン事件』
祐巳ちゃん、細川可南子嬢を使いっ走りにするのこと。
実際は人混みに戸惑う祐巳ちゃんのため
好意で可南子ちゃんが買ってきてくれたんですけどねー。
んで、その代金のことで口論になったり。
困ったときには蔦子嬢とばかりに
横から助けが入りましたけど
祐巳ちゃんも融通が利かないと言うか何というか
代金を受け取らないのなら
その代わりにお茶に誘えばいいじゃない!
…などと私は思ったりするのですが。
可南子ちゃんの態度にちょっとだけ
違和感を覚えるような話の筋道になっていますが
他人の好意に気づいても気づかないふりをするというか
地雷を避けつつ上手にあしらう…なんて
祐巳ちゃんには出来そうにありませんよね。
支倉令さんなら、そういうの上手そうなんですけどね。
いや…令さんだと良い格好をしすぎようとして
かえって自分でハードルをあげちゃうような感じかな?
嘘はつけないから誠実に対応するんだけど
かえって綺麗事の模範解答みたいな対応をされちゃって
少しだけ距離感を感じちゃう…みたいな。
人間関係って難しいですよね。
■私を見つけて
可南子ちゃん大爆発のこと。
見事なストーカー理論が炸裂しますた。
他人からの崇拝にも似た好意に
祐巳ちゃんが慣れていなかったのが
原因といえば原因なんですけど
ちょっと容赦がないですよね。
可南子ちゃんの感情の爆発も
それに対する祐巳ちゃんの応答も。
祐巳ちゃんは何ひとつ
間違ったことを言ってないんだけど
今まで抱えてきた感情を思うと
少し可南子ちゃんが可哀想に思ったり。
別に盗人にも三分の理…とかじゃなくて
まだ祐巳ちゃんが祥子さんの妹になる前であれば
少しは可南子ちゃんの気持ちも
理解できたんじゃないかなーと思ったり。
輝く光の向こう側にいる人には
可南子ちゃんの気持ちは理解できないというか
自分にはない綺麗なものを
ただずっと側で眺めていたい…って気持ちは
私もちょっとだけ理解できると思うので。
相手にその気持ちを押しつけるのは
どうかと思ったりしますけどね。
可南子ちゃん、ちょっと焦りすぎです。
私は外見から好きになったとしても
相手のありのままを受け入れることが出来るのなら
それはそれで素敵なことだと思ったり。
相手の良い部分だけを受け入れて
それ以外は拒絶しちゃうって関係も
それはそれで悪くないと思いますけどね。
つーか…結構好きだったりw
『勝手に好きになって、まとわりついて。
なのに、自分が思っていた人間像とは違っていたからといって
相手を傷つけてもいい。
そんな理屈が通ると、本気で思っていて?』
これは祥子さんの言葉ですがキツイです。
確かに正論だとは思いますが
激情した可南子ちゃんにはあまりにも酷なお言葉。
それもこれも祐巳ちゃんを思えばこそ…なんですけどね。
惜しむらくは祐巳ちゃんと可南子ちゃんに
信頼関係を築くだけの時間が足りなかったことかな。
たとえ誤解や行き違いがあったとしても
仲間内の信頼関係があれば
ゆっくり氷解させるだけの時間が得られたかも知れないのにね。
祐巳ちゃんさえいれば他はどうでもいい。
…みたいな考え方のままでは
やっぱり難しかったと思いますし
まず可南子ちゃんが考え方を改めないと駄目だと思いますが
祥子さんが祐巳ちゃんのおかげで強くなれたように
祐巳ちゃんが可南子ちゃんの成長を促す
鍵になれれば良かったのに…とちょっとだけ残念に思いました。
でもでも…これで終わりじゃないですよね?
■花寺の合戦
阿呆すぐる。
それが第一印象だったりします。
なんて素敵なお祭り騒ぎというか
こういった大がかりなイベントって
個人的にはあんまり好きじゃないのですが
今回は終わり方がとても綺麗なので
ちょっとだけ良い感じでした。
たとえ着ぐるみになっていても
祐巳ちゃんを一目で見つけた祥子さん。
まさに愛のなせる業と言えましょう。
前回までの話から流れを考えると
この巻の大騒ぎそのものが
こうやって祥子さんが祐巳ちゃんを見つけるまでを
描こうとしたんじゃないかな…と邪推してしまったり。
すっごく大袈裟だと思いますがw
これぐらいテーマをしっかりと描いてくださると
多少の馬鹿騒ぎも苦にはなりません。
正直、花寺学院なんてどうても良いとか思ったり。
戯れ言ですけどね。

